2026年10月10日の記事・闇バイト・SNS・犯罪・お金

SNSの「高額バイト」は犯罪の入り口

SNSで「すぐ稼げる」「簡単で高収入」とうたう募集の中には、強盗や詐欺の実行役を集める、いわゆる「闇バイト」がまじっています。2025年に警察が検挙した人の約3割は、SNSの募集がきっかけでした。見分け方と、もし関わってしまったときの動き方を家族で確認しておきましょう。

何が起きた?

警察庁は、SNSやネットの掲示板に「仕事の中身を書かずに、ものすごく高い報酬だけを見せる」募集がたくさん出ていると注意を呼びかけています。 応募した人が、強盗や詐欺の手伝いをさせられ、逮捕されるケースが続いています。

令和8年版の警察白書によると、2025年に「匿名・流動型犯罪グループ」によるとみられる詐欺・強盗・窃盗などで検挙された人は6,679人でした。 そのうち約3割にあたる1,823人は、SNS上の犯罪の募集を見たことがきっかけだったとされています。

年齢では20代前半がいちばん多く、20代までの若い人が全体の約6割をしめていました。 一方で、指示を出す側の「主犯・指示役」は約1割しかいません。 つかまるのは、ほとんどが使い走りにされた実行役だということです。

白書には、2024年10月に関東で起きた強盗致死などの事件も取り上げられています。 警察は、つかまった実行役の話や押収したたくさんのスマホを調べ、2026年2月までに指示役とみられる4人を逮捕しました。 実行役が先につかまり、そこから指示役へと捜査が進んだ形です。

2026年6月には、警察庁・文部科学省・こども家庭庁が、中高生にも向けたメッセージ「闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと」を出しました。 「必ず捕まります」「先輩、友達からの誘いでも応じてはいけません」「今ならまだ引き返せます」など、短い言葉で注意をまとめています。

なぜ気をつけたい?

闇バイトの募集は、ふつうのアルバイトのような顔をしています。 「高額」「即日即金」「ホワイト案件」といった言葉で、楽で簡単な仕事に見せかけます。 やりとりが進むと、シグナルやテレグラムのような、だれが話しているか分かりにくいアプリに移るよう言われます。 警察庁は、こうしたアプリに誘われたら犯罪に関わる危険が大きいとしています。

途中で、身分証や顔写真などの個人情報を送るよう求められることもあります。 これを送ってしまうと、「やめたい」と言っても、自分や家族の安全をたてにおどされ、抜け出しにくくなります。 警察庁によると、犯行グループは約束の報酬を最初から払うつもりがなく、応募した人は「使い捨て」の要員です。

先輩や友達から誘われるパターンもあります。 知っている人の話だと、つい信じてしまいがちです。 でも、5つのことのメッセージでは、闇バイトを人に紹介しただけでもつかまること、未成年だから罪が軽くなるわけではないことがはっきり書かれています。 自分の銀行口座やスマホ、SIMカードを人に売ることも犯罪です。 口座を売ると、その後は二度と口座を作れなくなるおそれがあります。

「海外で簡単な仕事」という誘いにも注意がいります。 同じメッセージは、外国に行った先で閉じこめられたり、暴力をふるわれたりして、戻れなくなるかもしれないと伝えています。

迷ったときに出てくるのが、「必要なお金がたまるまで」「一回だけなら大丈夫」という気持ちです。 警察庁は、そう思ったときこそひとりで決めず、家族や警察に相談してほしいと呼びかけています。

どうする?

  • 仕事の中身が書いていない高額の募集には、応募しない。 「簡単」「高収入」「DMで説明」がそろっていたら、まず疑ってください。
  • 身分証や家族の情報を、ネットで知り合った相手に送らない。 一度送ると、取り返せません。
  • 誘われたら、その場で返事をせず家族に話す。 「親に聞いてから」は、いちばん使いやすい断り方です。
  • 口座やスマホを「貸して」「売って」と言われても応じない。 少しのお金と引きかえに、自分が犯罪の道具になります。
  • 応募してしまったら、すぐに相談する。 おどされている場合は110番、迷っている段階なら警察相談ダイヤル「#9110」や各地の少年相談窓口があります。警察は本人と家族の安全を守るとしています。

途中で気づけば、まだ引き返せます。 怒られるかもしれないと思っても、早く大人に話すほうが、ずっと安全です。

家族で話してみよう

  1. 「1日で5万円」「書類を運ぶだけ」という投稿を見たら、どこがあやしいと思う?
  2. 先輩や友達から「いいバイトがある」と誘われたら、どうやって断る?
  3. もし応募してしまって「家族のことを知っているぞ」と言われたら、だれに話す?

出典

親子でチェック

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